夏休みはちょっぴり短い

暑いのは嫌いだな、夏生まれだけど。夏なんて、いいところばっかりでむしろそれが欠点になってると思う。夏、花火好きだし、祭りは人混みが苦手なのであんまりだけど屋台とかあの感じは好きだし、花も好きだし、雨の匂いも好き。好きなところが多過ぎて、夏に恋してるんじゃないかって疑ってしまう。ライバル多すぎるな。夏、多分、小学生の時の思い出が強すぎて好きみたいなところある。月も似合う、ひまわりと月と星。著名な画家の作品を凡人風にミックスしたみたいでバカらしい。夏が近づくとカレー食べたくなる。夏野菜カレー、肉とナスとピーマンとあとはなんだろう。夏の遅い夜に好きな人と歩いていったコンビニエンスストアの光。見たことないけど多分きれいだと思う。昔はお盆が好きだった。従兄弟とか叔父叔母に会えるから。今も好きだけど、理由はもっと現実的になってしまった。カブトムシの面倒を最期まで見るのは苦手だった。夏が終わっていくのがひしひしと感じられて嫌いだった。季節は巡る、水のように循環する。だけど、同じ水滴は一滴としてないかもしれない。煙草を吸いたい。煙草に一番似合うのは、都市の喧騒とか、田舎の頽廃的な夏の夕暮れとか、どこへも行くつもりがない少年少女とかだと思う。私にはもう似合わない。もう出会うことはないだろう一生好きなあの人を考えながら過ごす暑い暑い夏の日は、なんだかとってもいとおしい。